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さて、「今日の一言メモ」第87回です。
座右の書「WORK SHIFT」
僕の座右の書の一つが、ビジネス書大賞2013の大賞を受賞した「WORK SHIFT」です。
本書では、「なにが働き方の未来を変えるのか?」として、5つの要因をあげ、その要因にうまく対応できないと「『漫然と迎える未来』の暗い現実」が訪れ、うまく対応できれば「『主体的に築く未来』の明るい日々」の未来予想図が描けるとしています。
では、「主体的に築く未来」を実現するためにはどうしたらよいか?という問いに対して、本書では「働き方を変える!」として、以下の「3つのシフト」を提示します。
● ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ
● 孤独な競争から「協力して起こすイノベーション」へ
● 大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ
単なるゼネラリストは通用しなくなる
まず、何故ゼネラリストでは通用しなくなるのか、が示されます。
専門性の低いゼネラリスト的なマネジメント技能は、特定の企業以外で通用しない場合が多い。しかも専門性の低い技能は、オンラインサービスで代替可能になってきている。
終身雇用や長期雇用が揺らいだ世界では、こういうタイプの技能しか持っていないと袋小路にはまり込みかねないのだ。
そして、未来の世界で成功を収めるための道が示されます。
高度な専門技能と知識を身につけるべきであり、そのためには、まず未来にどういう技能と知識が価値をもつかを見極める必要がある。
そのうえ、リスクを回避するために、複数の専門分野に習熟しなくてはならない。ひとことで言えば、連続スペシャリストになることが不可欠なのである。
未来を正確に言い当てることは不可能だが、働き方の未来を形づくる5つの要因に関する知識をもとに、根拠のある推測はできるはず。
未来に価値をもちそうな技能を念頭に置きつつ、自分の好きなことを職業に選び、その分野で専門技能に徹底的に磨きをかける。
ある分野に習熟した後も、移行と脱皮を繰り返してほかの分野に転身する覚悟をもち続ける。
複数のスペシャリティを磨く
これまでも、一企業で通じるゼネラリストもオープンマーケットでは相手にされない。スペシャリストにならなければならない、という議論はありました。
ここでのポイントは、ただのスペシャリストではなく、異分野に精通したスペシャリスト(連続スペシャリスト)にならなければならない、ということでしょう。
一般論として、一つのスペシャリティを身に付けるTipping Pointは、1万時間と言われています。一日8時間を費やしたとして1,250日、1年365日続けても3年半近く、普通なら5年近い年月が必要になります。
これを複数身に付けるのは、なかなか難しいでしょう。
とはいえ、まずコアの分野のスペシャリストとなり、その周辺分野に取りかかるのであれば、共通分母となる部分があるので、そんなに時間はかからないかもしれません。
全く異なる分野を自分のものにするのは諦め、一つの分野 (一定の直径の円) を究める (深く掘っていく) ことができたら、周辺に広げて (直径を大きくして) みる。
そうすると、必然的に更に究める (更に深く掘る)こ とに繋がっていくのでしょう。
1/100×1/100×1/100を目指す
100万人に1人のスペシャリティを持つのは、とてつもなく難しいことだと思います。
それが100人に1人だと何とか実現できそうに思えます。そして、100人に1人の分野を3つ持つことができれば、1/100×1/100×1/100で100万分の1が実現できます。
まずは、100人に1人を目指し、10年以上の長期計画で3つの分野について100人に1人を実現し、100万人に1人の世界に到達したいものです。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2019.4.13記)